児童文芸2・3月号「同人誌紹介」を執筆させていただきました。私がご紹介したのは、「ノア」46号(ノア出版)、「にじゅうまる」24号(児童文学サークルにじゅうまる)、「とうげの旗」19号(信州児童文学会)です。
限られた誌面なので、限られたご紹介となりましたが、、紹介したい作品が多くありました。素敵な作品、ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。
このサイトでは、私が特に心に響いたものを少し書きたいと思います。
「にじゅうまる」の「少年と老人」(いいじまたかこさん)、、、読者をあきさせない筆力の高さ。高齢者の気持ちを少年が語ることで、介護者の視点を「自分都合になっていないか」と考えさせられます。大切な答えが内包されているように感じました。
「ノア」の「父の思い出」(小沢千恵さん)、、、心にズシリときました。最後の一行は見逃せません。「この兵士のように真摯に生きているか」と訴えかけてくる強い迫力を感じました。
「とうげの旗」の「ウルマスの黒人形」(原田康法さん)、「ユキ」(松永ひろしさん)、、、2つとも悠久の時間の流れの中、ひろやかな大気での壮大な物語。長編です。ぐいぐいと引き込まれて読んでいきました。両作品とも、最後が心地よい余韻となっていますね。「ユキ」のユキの成長とともにした続編も楽しみです。
様々な視点から展開される物語を深読みすると、人にとっての精神的な糧は何になるのだろう、、と思います。拝読して、心していきたいことが見えてきたようにとも思います。今回誌面に書かせていただき、有難うございました。