【紹介文&鑑賞文】いとうゆうこさんの詩集「ほんとのなまえ」

ゆるがない情景を感じる素敵な詩集です。

特に心に響いた「ペンギン」の詩。そのままの存在感に驚きました。

少し詩を抜粋でご紹介します(略、ごめんなさい)。

一羽のペンギンがカモメに頭を突かれて倒れるのですが、、

~(略)他のペンギンたちは見向きもせず 倒れた一羽をよけながら 目的地に向かっていく 

わたしは今 ここにいるすべての若者に警告する 

~(略)無念の最期をとげたと

 

ペンギンの意識は、人とは違うと痛感しました。

ペンギンが「かわいい」って、人の意識から見たもの。

そして人は人は助け、思いやるものだから、私は驚き、心に響くんだと思いました。



「月のあじ」

熟した月のひかりの詩です。

(略)~口をあけて ひかりをのみこむと 月のあじがした

月の味はどんなかな。。でも見上げれば、月はいつもほほえんで、ひかりをお裾分けしてくれますね。



詩は、一回で読んで終わる世界ではないです。

対話して新しいものの見方を感じたり、たった一行、ワンフレーズに救われたりするもの。

ゆうこさんの選りすぐられた言葉の世界。小さな情景に人生の喜びや深みも感じられます。
ぜひ、味わって下さいね。

てらいんくから発売中です。

 

 

 

 

 

 

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