【紹介文&鑑賞文】合唱団じゃがいもさんの公演

 かめありリリオホール(亀有)にて、合唱団じゃがいもさんの公演が行われました。じゃがいもさんは、生演奏と合唱を味わいながら演劇も楽しめ、毎回盛り沢山の楽しい上演をされています。

 第1部は、浜田広介の名作、むくどりのゆめの合唱劇。

 生演奏(フルート、チェロ、ピアノ)と合唱で演技者をバックアップ、みごとに細かな心の表現されてました。(むくどりの子と父親鳥が、母親鳥の帰りを待つ話です。「たしか母親鳥は戻らなかったはずだなぁ」と思いながら鑑賞しました。)

 途中「かさかさ、かさかさ」と合唱で歌うだけで情景描写をされていたのですが、それだけで 木洩れ日の落ち葉のゆらぎや、ひんやりとした空気がぬけた感じがあり、むくどりの淋しい気持ちを感じました。

 また生演奏や生の声は、音の響きが違います。なぜでしょうね、穏やかに気持ちよく心の奥に届きます。 豊かな音や合唱の声が 体に入ると、観客それぞれの体の中で、違う何かに変わるものなのかもしれません。

 第2部は、合唱オペラ てシビル・ウエッタシンハ作 ねこのくにのおきゃくさま。

 (内容、、働きもののネコの国の話。ネコたちは不自由でないけれど、幸せではない。それは音楽も踊りもなく、楽しむことを知らなかったから。そこへ楽しさを知っている旅人(ねずみ)がやって来るのですが。。)

 私は旅人(ねずみ)のカヌーでの登場に、とてもひかれました。二匹の旅人(ねずみ)は、体の中に音楽が流れ溢れ出るような感じで 踊りながら現れ、ネコたちを楽しさに引き込んでいく。鈴木さん野崎さんの演技が光ります。

 また登場するとき、お面をかぶりカヌーに乗りながら現れることで「不思議な旅人」と ひと目で観客にわかり、自然な現れ方になるので(突然現れる登場の仕方の演劇は、少し違和感を感じるところがあるので)、演出家さんのアイデアを感じます。

 役者さんは、体で 嬉しさ喜び驚き悲しさを表現されていて、、だから手の置き方広げ方から、目の動き、、それで心や状況を表現できてしまっているので、すごいなぁーと思います。 舞台って、生きることの感情が全部がつまっていますね。

 舞台は生だから、エネルギーみたいなものも感じます♪その舞台限り、その場にいないと感じれないもの。やはり同じ空間にいて、味わいたいものですね。

 合唱団じゃがいもさんの公演、今回も耳も目も心も楽しめました♪ 童話作品を取り上げることが多いので、子供から大人までいっしょに楽しい時間をすごせますよ~。

 

 合唱団じゃがいも 、、、山形市を中心に活動を続けている混声合唱団です。 毎年山形と東京で定期演奏会を開催されています。2017年に第27回宮沢賢治イーハトーブ賞奨励賞を受賞されました。また震災復興支援公演や、富山や仙台各地でも上演され 好評を得ています。

 親子で一緒に活動されることも大切にされていて、子供たちは自ら「子じゃが」と呼んで 大人といっしょに歌っています。

 (子供は子供に目がいくみたいで、明里も目で追っていました。「あっ、赤ちゃんネコ」と喜んでいました♪本人と演技者と3歳しか変わらないけれども)

 

 

 

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