子どもと第39回新洋画展を見に行った。
入ったとたん、子ども達がメモを取り出したのには、ビックリ。私の行動が、無意識に入り込んでいるのかな。
私はメモ魔。言葉はいきなり体の中から出てくるものだし、言葉になる前の感覚も大切にしたい。創作にいつ使うかわからないので、メモしてストックしている。いざっという時の創作エンジンにしている。
「この絵の水は急だね」
「坂を下る時の夕焼けはいいね」
子どもと話しながら、作者も同じことを感激したのだろうなと思い、歩きまわる。
大きな魚が3匹の絵。自分も一瞬魚になった錯覚をわざとしてみる。
牛が寝ている牧場の絵の前に立って、草のにおいを感じる。
雪山の上を飛ぶカモの絵に入って、ビューと音を立てながら冷たく頬をなでる風を感じる。
行ったことがないのに、その絵の場所に連れて行ってくれる画力ある絵は、ひたすら素晴らしい。
「あっ、井伊直虎さんのところだよ」
絵理が、沢山草の生えている山道の絵を指す。
かなり細かい描写の絵。この細かさが楽しくて止まらないのかも、、と作者の思いを感じる。(井伊直虎さんとは関係ないかな。)
勝手に絵を見て想像するのは、俳句鑑賞と似ている。けして作者の考えた通りに思わなくても、自由に解釈して味わう。
子ども達が熱心にメモを書いていると、見知らぬ大人が話しかけてくれていた。見方を教えてくれているみたい。
私は、適度な距離に離れながら、そっーとそーっとしておく。
予想外だけど、こういう見知らぬ(絵に詳しく親切な)人に話しかけられる経験や、会話の言葉は、子ども達の宝物になるから。
子ども達は、色々なことが不思議に思える時期と思う。
その心を育てたいため、自由にさせたい。
「こうするべき」はやめて(気にして人の言う通りにする考え になっちゃいそうだから)、どんな感想も行動も自由にさせて、それを受け止めたいな。
新洋画展は、5月18日(木)まで。(15日月曜は休み)
上野の東京都美術館にて開催中。
来年は、第40回記念新洋画展開催になります。
平成30年5月11日(金)~18日(金)
サイズは10号から150号まで。
出品料は、1万円(学生は5千円)
応募締切は、平成30年3月31日
お問い合わせは、 http://shinyouga.net